童話「ブレーメンの音楽隊」のあらすじと考察~音楽ってこれかい!?

こんにちは、物語音楽ユニットのEternal Operettaです。

ここでは、グリム童話より「ブレーメンの音楽隊」(KHM27)のあらすじと考察、感想までお話しています。

 

ブレーメンの音楽隊のあらすじ

ある男がろばをいっぴき持っていましたが、このろばは年老いて役に立たなくなりました。

そこで飼い主は、ろばにもう餌をやらないでおこうと考えました。

ろばもそれを悟って、ここを逃げ出すと、ブレーメンへと出かけて行きました。

ブレーメンへ行けば、市の楽隊になれると考えたからです。

少し行くと、猟犬が一匹、かけずり回った後のように転がっていました。

「どうしたんだ、犬の大将、なんで疲れて寝っ転がってんだ?」

「それがね、おいらも年を取って、猟に行っても前みたくかけられなくなったんだ。

そしたら主人のやつ、おいらをぶち殺そうとしたんだ。

それで逃げ出したんだが、これからどうしたらいいか。」

するとろばは、

「おれはブレーメンへ行って、楽隊になるんだ。貴公はどうだい?

おれは琵琶を弾く。貴公は鍋太鼓でどうだい?」

犬は承知して、二匹で出かけました。

少し歩くと、猫が道にちょこんとしてました。ろばは、

「どうした、猫のばあさん、なんかあったのかい。」

「あたしも、もう齢をとってね、歯はボロボロで、ねずみを追っかけるより、ごろごろしてるほうがよくなった。

そしたらおかみさんが、あたしに水雑炊を食べさせようとしたんだ。

あたしは逃げ出したんだが、さてどこに行ったらいいもんか。」

「おれたちと一緒にブレーメンに行こうよ。ばあさんは、ごろごろニャーオって、夜の音楽が得意じゃないか。

それをやれば、ばあさんはブレーメンの音楽隊になれるよ。」

これで猫も一緒に出かけました。

それから今度は、どこかの家の門におんどりが、力をふりしぼって鳴いていました。

ろばは、

「すごい声で鳴いてやがる。なにをどうしようってんだ?」

「明日は日曜で、客が来るっていうんだが、おかみさんのやつ、容赦がねえんだ。

明日は、このおれをスープに入れて食っちまうんだって、料理番に行ってた。

今夜はおれの首をちょんぎろうってんだから、鳴けるうちに鳴いてるのさ。」

「ばかなこと言うなよ。

それより、俺たちと一緒にブレーメンに行こうよ。

きさまはすげえ声を持ってる、おれたちで音楽をやったら、そりゃあ面白いもんができるだろう。」

おんどりは、それは面白そうだと思って、4匹で旅を続けました。

ブレーメンへは一日で着きません。

4匹は森へ入ると、ろばと犬は大木の下に寝転び、猫はしげみに、おんどりは木のてっぺんにとまりました。

おんどりは寝る前に、木の上から周りを見ました。

すると、それほど遠くないところにあかりを見つけました。

仲間たちに声をかけると、そこには家があるだろうと思って、その家に泊まれないかと考え、出かけました。

その家の前に着きますと、そこは強盗のすみかでした。

ろばは一番大きいので、窓から中をのぞきます。

「何が見える、おじい?」

おんどりが聞くと、

「見えるも何も、ごちそうが並んでいるぞ。

強盗のやつらがそこに座って、飲み食いしてやがる。」

「せしめてやりたいなあ。」

「そうだとも、なんとかしてあそこへ行けないかなぁ。」

そこで動物たちは、相談しました。

まず、ろばが前肢を窓枠にかけて、その背中に犬が乗ります。

それから、犬の上に猫がよじ登り、おんどりが飛びあがって、猫の頭に乗りました。

これができると、動物たちは、一度に音楽をやり始めました。

ろばが割れ鐘のような声を出せば、犬はワンワン言い、猫はゴロゴロニャーオ、おんどりは喉のさけるような声を出しました。

4匹がそうしたかと思うと、窓ガラスをガラガラぶち壊して、窓からお部屋の中に入り込みました。

強盗どもはこの声を聞くと、化け物が入ってきたに違いないと思って、家の外へと逃げ出しました。

それから4匹は食卓につくと、食べ物は残り物で我慢しましたが、好き放題に食べました。

食べ終わると、家のあかりを消して、4匹は好きなところに寝転びました。

ろばは堆肥の上に、犬は入口の戸の後ろ、猫はかまどの灰の上、おんどりはうつばりにとまりました。

そして4匹は、疲れていたので寝てしまいました。

真夜中になって、強盗どもは家にあかりがついてなく、ひっそりしてるのを見て、

「おれたちがおびえて逃げたとなっては情けねえ。」

そこでおかしらは、手下を一人、家の様子をさぐりに行かせました。

使いに出された男は、家に入ると、物音ひとつせず、あかりをつけに台所に入りました。

そして猫の目玉を炭と間違えて、火をつけようと猫の目にマッチを押し付けました。

すると猫はいきなり、強盗の顔にとびついてふあーっとひっかきました。

強盗はびっくりして裏口から飛び出そうとすると、そこに寝ていた犬が飛び起きて、かみつきました。

それから庭の堆肥のそばをかけ抜けたところ、ろばが蹴とばしました。

それから、この騒ぎで起きたおんどりが、うつばりの上から

「キッケリキー!」と大きな声で鳴きました。

強盗は急いでおかしらのところに戻って、

「おかしら!あの家の中にものすごい妖婆が頑張っております。

そいつがわたしにふあーっと息をかけ、長い指でわたしの顔をひっかいてきました。

また、戸の前には短刀を持った男がいて、わたしの足を刺しました。

庭には得体のしれない真っ黒な怪物がいて、棍棒で殴ってきました。

それから、屋根の上には裁きをするやつがいまして、そやつが、

その悪党を引っ張ってこい、と怒鳴りました。

そんな始末で、逃げてきました。」

と言いました。

それからというもの、強盗はその家に再び入る勇気がなく、

ブレーメンの音楽隊4匹は、この家が気に入って、ずっとここにいました。

このお話はね、聞きたてほやほや。

 

ブレーメンの音楽隊の考察

それではここから、この童話の考察に入ります。

この童話は、不思議な展開になりました。

自分の家に居場所がなくなった4匹は、そもそもブレーメンに行くつもりだったわけです。

ところが、物語の最後になってもブレーメンにたどり着くことはなく、いつまでも強盗の家にいました。

この童話のタイトルに「ブレーメン」が入っていますが、この流れから、ブレーメンはどうでもよかったのではないかと考えられます。

ブレーメンはたどり着く必要も無く、単純に4匹の動物が集まるきっかけを与えただけに思われます。

また、4匹は家を乗っ取りましたが、乗っ取ったのは強盗の家でした。

なぜ普通の家ではなく強盗の家だったのかというと、そこにはグリム兄弟の正義がありそうです。

悪党は徹底的にこらしめるけど、普通の人にはむやみに危害を加えない、という考えから、

乗っ取ったのは強盗の家だったと考えられます。

強盗の家なら動物に取られても誰も文句は言わないでしょう。

そして最後、「このお話はね、聞きたてほやほや」という言葉がありました。

グリム童話では、童話の最後にこういった言葉がつけられるのはよくあることです。

他には、「あたしのお話はこれでおしまい。」とかいろいろあります。

これは、ちょっとなごませるためにつけていると考えられます。

 

ブレーメンの音楽隊の感想

この童話は、殺されそうになったり居場所のなくなった4匹の動物が、第二の人生を歩む話でしたね。

楽しいとか、そういった感情の記述はありませんでしたが、なんだか4匹とも楽しそうでしたね。

現役を引退した後楽しく過ごせれば、それはいい人生って言えそうです。

あと、音楽隊っていうからには楽器でも使うのかと思えば、音楽っていうかただの鳴き声じゃんって思いました。

最初は琵琶を弾くとか太鼓を叩くとか言ってたのに、それはフェイントでしたね。

もっと音楽の要素を取り入れた童話だったら、面白くなりそうだったのにって感じました。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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というわけで、物語音楽ユニットのEternal Operettaのブログでした!

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